「au CLIMBING WALL」始動!! TEAM auはさらなる高みへ

TEAM auに所属する野口啓代選手の実家(茨城県龍ケ崎市)の敷地内に、ボルダリング、リード、スピードの3種目が揃ったプライベートウォール施設、「au CLIMBING WALL」が誕生した。

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【au CLIMBING WALL】(上:ボルダリング、左下:リード、右下:スピード)

国内では、国際規格に準拠したスピードウォールが不足しており、リードウォールに関してもトップ選手の練習環境が確保しにくい状況にある。さらに新型コロナウイルスの影響で、選手たちの練習環境はさらに厳しくなっている。そこで、auが野口選手や楢﨑智亜選手など日本のトップクライマーたちにより構成される「TEAM au」のさらなる支援に打って出た。野口選手の家族主導で行われる3つのクライミングウォールの建設をサポートしたのだ。建設にあたっては、KDDI総合研究所の「行動認識AI」を活用したクライミング分析システムも導入することで、選手たちは安定した練習拠点の確保に加えて、世界トップレベルでの練習環境も提供されることになった。

そして、7月中旬に施設の完成を記念して野口選手、楢﨑智亜選手、藤井快選手、楢﨑明智選手、伊藤ふたば選手が「au CLIMBING WALL」に集結。TEAM auでの練習会も行われた。

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「世界を見てもこれだけの環境はない」。選手たちから絶賛の声

同施設は、楢﨑智亜選手や藤井選手が「世界を見てもこれだけの環境はない」と絶賛するなど、プライベートな空間にありながら、国際大会を意識した仕様になっている。ボルダリングウォールについて楢﨑智亜選手は「壁の一面一面の幅が広く、高さもあるので、色々なムーブを試せる」と話すなど、セッション中の選手からは「登っていて楽しい」という声が相次いだ。

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また、ルートセットも手伝ったという楢﨑智亜選手と弟の明智選手は、「野口選手や自分たちが苦手な動きを練習できるように、色々な課題を作りました」と課題作成時のエピソードについて話し、伊藤選手や藤井選手にホールドの位置について説明をしながら練習する場面も見られた。

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リードウォールについても「この高さにこの強傾斜(の壁)はなかなか見ない」という声が上がる。野口選手は「これまではリードの練習をする時間が少なかったのですが、 『au CLIMBING WALL』によってリードがさらに好きになり、練習が充実しています」とコメントした。

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「行動認識AI」でスピード種目強化。コンディショニングの支援も

スピードウォールでの練習では、KDDIの独自技術である「行動認識AI」が使用された。スピード種目を、単眼で撮影したカメラ映像から選手の骨格などの動きを捉え、選手の姿勢、移動軌跡や移動速度をリアルタイムに認識・分析し、それを即時にタブレットで確認できるようにするものだ。クライミングでは選手がどのような姿勢でどのホールドをどう掴んでクリアしているかが把握できる。

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これまで、このシステムは主に大会会場でのリプレイ映像に用いられてきたが、さらにバージョンアップを遂げ、初めて選手自らの手で操作できるようになった。選手はアプリをダウンロードする必要はなく、ブラウザ上でシステムにログインすれば使用が可能。壁の写真を撮影し、同じ角度から練習風景を動画撮影すれば自動でデータが蓄積され、自身の動きを分析できるようになる。以前まではコース途中、5つのポイントでタイムを測定できたが、今回は一手ごとに計測できるようにアップデートもされている。インターネットの繋がる環境さえあれば稼働するので、海外遠征でも活躍するだろう。

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練習では実際に、野口選手と楢﨑智亜選手が登る様子をスマートフォンで動画撮影し、「行動認識AI」で解析。タブレットで移動速度や重心の軌跡が表示された解析映像を見た野口選手は「自分で失敗したなと思ったところは重心がブレていたり、自分の感覚と解析結果の軌道が近いなと感じました。自分のベストな登りと失敗した時の登りとの比較や、トップ選手の軌道との比較もデータで見ることができるので、今後の練習に役立てたいです」と話し、仕組みや使い方についてKDDI総合研究所の担当者に積極的に質問をする姿も見られた。

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また、さらなるサポートとして、睡眠を可視化して快眠アドバイスをするSleep-techサービスも一部選手に提供する。睡眠状況を測定できる「睡眠モニター 01」と、睡眠の質を定量的に可視化して一人ひとりにパーソナライズした快眠アドバイスを受けられるアプリ「Real Sleep」をインストールすることで、選手たちのコンディションをサポートしていく。

最高峰のサポートで、選手たちはさらなる高みを目指す

練習に立ち会ったKDDIの馬場宣伝部長は、「日本でもこの3種類の壁がある練習場はなかなか無いため、皆さんに喜んでいただけるのではないかと思っています。骨格の動きや移動の軌跡、スピードを瞬時に解析できる『行動認識AI』を使って、世界で戦えるようなトレーニングをしていただければと思います」と話した。

完全屋内であり、天候に左右されず安定して練習を積むことができる同施設。姿見鏡やポールなどを導入したストレッチルームも併設し、また営業ジムではないため、他のお客さんに気を遣うことなくトレーニングができる。最高の環境下で、TEAM auはさらなる高みを目指していく。

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野口啓代選手 コメント
「(『au CLIMBING WALL』について)びっくりというか、もう夢のようです。ボルダリングウォールはもともと自宅にありましたが、今回さらにコンペチックな壁ができて、さらにリード、スピードウォールも完成したのがすごく嬉しいですね。次の大会にいつ出場できるかわからない状態ですが、この『au CLIMBING WALL』でさらに強くなって、皆さんにいい姿を見せられるように頑張ります」

楢﨑智亜選手 コメント
「これだけのクオリティの壁は国内にもなかなか無いと思うので、登っていて本当に楽しいですし、課題のセットも楽しかったです。大会の無い期間に大会のような壁に登れることはとても刺激になります。来年に向けてトレーニングを頑張っていきたいと思います」

藤井快選手 コメント
「都内でもこのように立派な施設は無いので、登っていて楽しかったですし、『これは登っていたら強くなるな』という印象です。自粛期間中に新しい家族も増え、新たに頑張れる要素も増えたので、もっともっと頑張っていきたいと思います」

楢﨑明智選手 コメント
「ここまでの施設は国内に無いんじゃないかなと思います。常に大会の壁を登っているような感じですごく楽しいですね。(この壁が完成したことで)まだまだ強くなれるんだろうなと感じる一方、もっと強くならなくてはというプレッシャーも少しあります(笑)。強くなった姿をいつお見せできるかわからず残念ですが、僕も頑張るので皆さんも一緒に頑張りましょう」

伊藤ふたば選手 コメント
「最初にこの壁を見たときに、大会が開催できるレベルだという印象があって、実際に登ってみても、高さもあって楽しい課題もあって、すごくいい施設だなと思いました。次の大会が開催され出場できるようになったときに、強くなっているように頑張ります」

取材・文:CLIMBERS編集部

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