TEAM au がアベック優勝!藤井快、野口啓代が国内リード王者に/第32回リードジャパンカップ

3月2~3日、第32回リードジャパンカップ(LJC)が松山下公園総合体育館(千葉県・印西市)で開催された。女子はTEAM auの野口啓代が2年ぶり7度目の優勝。男子は同じくTEAM auの藤井快が初優勝を飾った。藤井、野口のアベック優勝に加えて、楢﨑智亜も2位に入り、TEAM auからは計3選手が表彰台へと登った。

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LJCはボルダリングジャパンカップ(BJC)より歴史が古く今大会で32回目。昨年まで開催されていた日本選手権リード競技大会と統合され、"国内リード王者"を決めるとともに、その年の日本代表選手の選考をする大会となっている。2日に行われた予選には男子67名、女子46名がエントリーし、TEAM auの5選手を含めた有力選手が順当に準決勝に進出した。

翌3日午前には準決勝が行われ、男子は制限時間を半分以上残して一気にトップまで駆け上がった楢﨑智亜が首位通過を決めると、藤井(4位)、楢﨑明智(8位)も決勝へと駒を進めた。完登者が5人出るハイレベルな争いとなった女子は野口が終始安定した登りでトップを捉え2位通過。TEAM auの伊藤ふたばは決勝進出ラインの8位に一歩及ばず9位となり、ここで敗退となった。

午後、先に行われた女子決勝は、昨年大会(日本選手権リード競技大会)で優勝を争った2人による激しいデッドヒートとなった。5人が競技を終えた時点での最高高度は田嶋あいかの32だったが、6番手に登場した森秋彩が記録を伸ばす。傾斜が強い終盤になっても持ちこたえると、TOPに手を伸ばす40+をマークして暫定首位に立った。

7番手の野口は、中間部で手間取るも着実に高度を上げていき、終盤の強度の高い難所を何とかこらえて森が確保した高度40のホールドに辿り着く。次のムーブを起こしかけたところでフォールとなったが、+の判定がついて森と並ぶ結果に。前ラウンドの成績で順位を決めるカウントバックが適用され、準決勝2位の野口が同3位の森を抑えて通算7度目の戴冠となった。3位には準決勝まで全完登で首位だった平野夏海が入った。

一方の男子決勝では、1番手で登場した楢崎明智がいきなりTOPに迫る38+をマークする。後続の選手がこの記録を超えられない中、5番手の藤井がベテランらしい安定した登りを見せる。十分なレストを挟んで冷静に挑んだ最終局面、ゴール獲りの体の振られにも耐え、見事TOPを手中に収めた。藤井が暫定首位のまま最終競技者の楢崎智亜を迎える。代名詞となった迷いのないハイペースな登りでみるみる高度を上げていくと、気にゴール手前まで到達。しかし勢いよく飛び出したことが災いしてか、左手でTOPを掴む際の右手が抜けてしまい無念のフォール。この瞬間、藤井の国内リード種目の初優勝が確定した。3位には予選首位、準決勝3位と健闘した清水裕登が入り、楢﨑明智は4位となった。

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これで今年のボルダリング、スピード、リードの3つの「ジャパンカップ」が終了。残すジャパンカップは3種目複合のコンバインドジャパンカップ。世界選手権(8月・八王子)への出場権かけた大会は、5月25、26日に愛媛県西条市で行われる。

<野口啓代選手 コメント>

ボルダリングジャパンカップが2位、スピードジャパンカップが3位で今シーズンまだ優勝できていなくて、4月からのW杯シーズンが始まる前に優勝して自信をつけたいと思っていたので、優勝できて嬉しいです。これまでも表彰台には乗れていますが、優勝以外は負けなので、これを自信に変えて次に望みたいなと思います。

<伊藤ふたば選手 コメント>

レベルが上がっているなと感じました。準決勝では最後の一手でムーブ選択ミスがあり、実力不足だったのかなと思います。決勝に残れなくて悔しいですし、この差を埋められるように世界選手権に向けてしっかりとトレーニングをしていきたいと思います。

<藤井快選手 コメント>

決勝の課題は下部からダメージを負ってしまって、最終局面に入る前に休むことがきましたが、そこでしっかりと休んで完登する準備ができたのがよかったです。(リード初優勝に関して)まさかという感じですね。BJC4連覇を逃して、それは仕方のないことかなと思っていたんですけど、リードにシフトしていきたいなと思っていた矢先に勝てたので嬉しく思います。

<楢﨑智亜選手 コメント>

2年連続2位だったので、優勝をと思っていましたが、最後の最後で詰めが甘くて、手が抜けてしまいました。予選から準決勝までかなり調子が良くて、流れで登れていましたが、調子がいいとこういったミスがでてしまう。次はミスをしないようにしたいと思います。

<楢﨑明智選手 コメント>

決勝ルートは自分に合っていました。他の選手が使えない足を使って休むなど、身長を生かした登りができました。しかし、最後に傾斜に入るときにピンチがあって、自分としてはそこが核心と思って、思い切り力を出していったら、想像よりも簡単に止まってしまって。攻めどころを見誤りましたね。準決勝、決勝ともに攻めどころで攻めきれませんでした。そこは課題だと思います。

<女子決勝>

1位:野口 啓代(29)/40+ ※準決勝1位
2位:森 秋彩(15)/40+ ※準決勝3位
3位:平野 夏海(16)/34+
4位:田嶋 あいか(20)/32
5位:中川 瑠(15)/31+
6位:谷井 菜月(15)/30+
7位:野中 生萌(21)/26+
8位:小池 はな(13)/15+

<男子決勝>

1位:藤井 快(26)/TOP
2位:楢崎 智亜(22)/40+
3位:清水 裕登(23)/40
4位:楢崎 明智(19)/38+
5位:杉本 怜(27)/37+
6位:是永 敬一郎(23)/27+
7位:西田 秀聖(16)/26+
8位:田中 修太(18)/25+

※左から氏名、年齢(大会初日)、成績

取材・文:CLIMBERS編集部
写真:JMSCA/アフロ

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