TEAM au 楢﨑智亜、野口啓代が準優勝!/第14回ボルダリングジャパンカップ

1月26~27日、第14回ボルダリングジャパンカップ(BJC)が駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場(東京都・世田谷区)で開催された。女子は野中生萌、男子は石松大晟がそれぞれ初優勝を飾った。TEAM auからは野口啓代(2位)、伊藤ふたば(3位)、楢﨑智亜(2位)の3選手が表彰台へ登った。

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BJCは"ボルダリング日本一"を決する年に一度の大舞台で、14回目となる今大会には男子71名、女子50名の選手がエントリーし、会場には過去最多となる1,679名の観客が詰めかけた。BJCは日本代表の選考大会も兼ねており、特に今年はスポーツクライミング界で最も大きな大会、世界選手権(8月/東京・八王子)が日本初開催されるとあって、日本代表として世界を目指す選手にとってはまさに負けられない一戦だ。

26日の予選では有力選手が順当に準決勝に進出するなか、男子では波乱の展開が。優勝候補の一人と目されていた、昨年の世界選手権でボルダリング種目を制した、現役世界王者・原田海がまさかの予選敗退。直前に体調不良となり、調整不足が響いたかたちだ。

翌27日午前に行われた女子準決勝では、2完登が通過ラインとなったが、唯一3課題を完登した中村真緒がトップ通過。2完登で伊藤、野口、野中の3選手も決勝へと駒を進めた。難課題が立ちはだかった男子は完登数の少ないシビアな展開のなか、楢﨑智亜が2課題を攻略して首位通過。TEAM auのチームメイトである藤井快も2位で続き、ゼロ完登となった楢﨑明智は準決勝敗退となった。

迎えた午後、先に行われた女子決勝は実力者による手に汗握るデットヒートとなった。最終課題を残して優勝の可能性があったのは、野中、野口、伊藤の3選手。最後の一手がなかなか取れない難コースを3トライ目で攻略した野中が自身初となるBJC優勝を手繰りよせ、ボルダリング世界ランク1位の貫禄を見せつけた。野中と同じ3完登ながらゾーン獲得数で泣いた野口が2位に、2完登の伊藤が3位に入った。

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続く男子決勝も優勝の行方が最終課題までもつれるエキサイティングな展開に。暫定トップは3完登で先に競技を終えた石松。「完登すれば逆転優勝」という痺れるシーンで登場した最終競技者の楢﨑は2度トップホールドの直前に迫るも、最終局面を攻略できずタイムオーバー。この瞬間、石松の初優勝が確定した。2位には楢﨑、3位にはファイナリスト唯一の10代、18歳の土肥圭太が入った。四連覇の期待がかかった藤井は1完登と奮わず、無念の6位となった。

野口啓代選手 コメント

優勝できなくて残念でした。苦手な第2課題を登れなかったのが敗因だと思っています。3課題目だけ唯一私だけが登れたので、自分の強みを出せる場面もあったのは良かったなと思っています。生萌は昨シーズンも最終戦まで争ったり、ずっとライバルのような存在なので今回も最終課題まで一緒に競えて楽しかったですし、今シーズンも切磋琢磨できたらと思っています。日本の大会はすごくプレッシャーがありますが、今日はチケットも完売と聞いているので、今年の世界選手権に向けてもこれだけ注目されていることは嬉しいです。今シーズンは世界選手権にピークを持っていこうと思っています。

伊藤ふたば選手 コメント

(最後の課題で)一撃すれば優勝できることはわかっていたので、そこで1手目で落ちてしまい決め切れず3位になってしまったのはすごい悔しいです。パワー系や距離のあるランジの課題はできるようになってきましたが、まだプレッシャーがかかるなかでの決定力がないと感じました。これから(W杯の始まる)4月に向けて修正していきたいです。

楢﨑智亜選手 コメント

4課題目は(石松)大晟が登らなかったら優勝のチャンスがあると思ってて、その状況になってこれは優勝できるかなって思っていました(笑)。最終課題も得意系だったのですが、最後のムーブを読み切れずに登れなかった。「やっちゃった」という気持ちがあります。今年の最大の目標は世界選手権で優勝することです。ボルダリングに関しては今のところ上手く苦手をつぶしていけているので、スピードとリードを8月までにしっかり磨き上げていきたいです。

藤井快選手 コメント

四連覇のプレッシャーはたしかにありました。逆に言うと、これまで三連覇できたことが凄かったのかなとも思います。今日の決勝は自分の苦手なタイプな課題が多かった。今大会を通して、苦手な動きがよりはっきりとしてきたので、今後はそこをしっかり潰していきたいです。
(2月、3月の大会に向けて)スピードは練習では6秒台を出せるようになってきた。スピードジャパンカップでは公式戦で6秒台を出すことを目標に取り組んでいきたい。リードは今年一番重点的にやりたいと考えている種目なので、しっかり準備をして結果を求めていきます。

楢﨑明智選手 コメント

決勝に残れなくて、とても悔しいです。課題の一つ一つが難しく、完登が少ない展開になっていたので、全部のゾーンを獲らないといけないと感じていました。順位はともかく、完登ゼロという結果は全然納得できていません。
フィジカルの強化が課題ですね。シンプルなボルダリング能力を高めていかないといけないと感じました。続くスピードジャパンカップ(SJC)では絶対に決勝トーナメントに残りたい。リードジャパンカップ(LJC)では優勝を目指します。今日の結果を踏まえて、しっかり調整していきたいと思います。

女子決勝

1位:野中 生萌(21)/3t4z 7 5
2位:野口 啓代(29)/3t3z 7 4
3位:伊藤 ふたば(16)/2t4z 5 9
4位:平野 夏海(16)/0t3z 0 6
5位:倉 菜々子(18)/0t3z 0 8
6位:中村 真緒(18)/0t3z 0 15

男子決勝

1位:石松 大晟(22)/3t3z 8 5
2位:楢﨑 智亜(22)/2t4z 3 7
3位:土肥 圭太(18)/2t4z 4 13
4位:村井 隆一(24)/2t3z 3 3
5位:杉本 怜(27)/2t3z 8 11
6位:藤井 快(26)/1t3z 1 3

※左から氏名、年齢(大会初日)
※決勝成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

取材・文:CLIMBERS編集部
写真:JMSCA/アフロ

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