伊藤 ふたばインタビュー

ユース世界一のニューヒロイン

伊藤選手が考えるスポーツクライミングの魅力とは何ですか?

「なかなかクリアできなかった課題が何度もトライしていくうちに登れるようになる、そういう時がすごく嬉しいですね。また、一つの課題でも人によって登り方が変わってくる、それぞれに合った登り方があるところも魅力だと感じています」

ご自身のクライミングについて特徴を挙げるならば?

「柔軟性と重心移動を得意としているので、そこに注目してほしいです。最近は少しずつ自重トレーニングを始めたことで、自分でもまだまだバリエーションを増やして登れるんだと思えてきました。これだという武器があるのもいいのですが、苦手分野がない、どこをとってもストロングポイントだと言われるようなクライマーになりたいです」

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写真/日本山岳・スポーツクライミング協会
これまでの競技人生で最も印象に残っている大会、シーンは?

「やはり昨年の世界ユース選手権(オーストリア・インスブルック)です。特に(優勝した)ボルダーの決勝4課題目で、ゴールを取った時かな」

2017年は、その世界ユース選手権やアジアユース選手権(シンガポール)において、ボルダリング種目で優勝を成し遂げました。振り返ってみて、どんなシーズンでしたか?

「特に世界ユースは2017年、一番の目標にしていた大会でした。それを達成できたのは嬉しかったですし、今後ワールドカップなどさらに大きな舞台へと出て行く中で、そうした海外の環境で戦えたこと、好成績を収められたことはすごくいい経験になり、自信になりましたね。両大会とも予選、準決勝では緊張してしまって自分の思うような登りができなかったんですけど、決勝ではしっかり気持ちを切り替えて登れたのが良かったです」

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写真/永峰拓也
野口啓代選手に憧れているという伊藤選手。昨年のボルダリングジャパンカップ(BJC)では、その目標の存在を超えて史上最年少優勝を飾りました。その時の心境は?

「大会直後は全然実感がなくて。勝っちゃったんだぁ......みたいな感じでした(笑)。でも、啓代ちゃんに次また勝てるかと言われたら決してそうじゃないと思っていますし、これからも目標として、まだまだ追いかける存在です」

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写真/日本山岳・スポーツクライミング協会
野口選手のどんなところに惹かれているのですか?

「勝ち切らなければならない時に持っていけるメンタルの強さですとか、競技者としては当然ですけど、その人柄もですね。こんな年下の私に優しく接してくれて、なんでも気軽にしゃべらせてもらっています」

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写真/伊藤 ふたば Instagram
2月のBJCでは2連覇が懸かっています。自信はありますか?

「連覇したいという気持ちはもちろんあります。でも、日本中から強いクライマーが集まってくる大会であり、簡単にできないことだとわかっています。世界ユース以上に混戦になると思いますが、そこで経験したこと、これまでやってきたことを活かして頑張りたいですね。1課題1課題『登り切る』、『最後の一手を取る』という強い気持ちを持ち、自分の持てる力をすべて発揮できるように。どの大会前もそうですけど、練習から本番を想定した気持ちで登っているので、それができればと思います」

新たに始まるW杯と高校生活

2018年は念願のワールドカップに参戦できる年齢(16歳以上)になります。伊藤選手にとって、ワールドカップとはどんな大会ですか?

「小学校3、4年生くらいから『出たい!』と言っていて、本当にずっと憧れてきた舞台です。ワールドカップのイメージはとにかく『楽しそう』。海外の盛り上がっている大会などもネットで見ていて、ユース選手権とは雰囲気も違いますし、早く出てみたいです。チャレンジャーの気持ちで頑張ります」

この春には中学校を卒業します。どんな高校生ライフを送りたいですか?

「まだ実感はあまりなくて。ワールドカップなどに出場できるとなったら、学校に行けない日も増えると思うんですけど、新しい友達を作って楽しんでいきたいなと」

競技生活と学業の両立はできそうですか?

「正直なところ、大変そうですね(笑)。高校に上がって競技者としても本格的なスタートを切るので、心機一転、頑張っていきたいです」

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写真/永峰拓也
新メンバーとして、TEAM auに加入した心境を聞かせてください。

「みんな日本の、世界のトップ選手であって、そのチームの一員に入れていただいたことは光栄です。身の引き締まる思いです。こういう場にいさせてもらえるのは嬉しいことですし、たくさん刺激をもらっています」

今シーズンの目標を教えてください。

「ワールドカップで活躍したいなと思います」

最後に、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。

「いつも応援していただいて、どうもありがとうございます。これからも頑張っていくので、よろしくお願いします」

※このインタビューは2018年1月11日に収録されました。

2018年1月31日
撮影協力/NOBOROCK渋谷店

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